ケージ内の掃除が大変、生体が落ち着いてくれない、餌を食べない。こういった悩みはありませんか?
飼育環境を変えるだけで全て解決できるかもしれません!
しかし専門店やSNSでよく見るような環境作りは知識が必要で難しそう。しかし意外と簡単に再現できます!
ここでは誰でも簡単に”爬虫類が落ち着ける最高の環境作り“をお伝えします。
私は飲食業に勤めながら、今まで20種類以上の爬虫類・両生類を飼育し、少ない時間の中でより効率的に、生体が落ち着いて暮らせる環境を提供できるよう日々研究しております。
その中で掃除が大変、落ち着かない、拒食するといった悩みは何度もあり、その都度色んな人から話を聞くなどして、実践していき問題を解決していきました。
この記事では、
私が専門店から教えていただき、実際に試してきた飼育環境の中で最も良かったと思う方法をお伝えします。(この記事では広告を含みます)
↑エメラルドツリーモニター
ほとんどの爬虫類に適応した飼育環境の作り方
できる限り掃除を楽に、かつ清潔を保つ環境作り
生体が落ち着き、餌食いも良くなる環境作りと餌の与え方
結論
なるべく広いケージを用意し、床材としてピートモスやハイドロボール、一番上にヤシガラをなるべく厚めにしく。それプラス、ケージ内にトビムシを放つことで排泄物を分解され、ケージ内を清潔に保つことが可能。シェルターや流木、植物を配置することによってそれらが隠れ家となり生体は落ち着くことができ、餌食いも良くなります。
このやり方で、
多量のダニが付着し餌を食べなくなったアマゾンツリーボアが餌を食べるようになったり、
ジャンセンラットスネークが置き餌→ピンセットに移行できたり、
なかなか餌を食べなかったマレースジオ(幼蛇)がピンセットから餌付くようになりました。
↑ジャンセンラットスネーク
基本となる飼育環境
床材はヤシガラをメインに敷き、その下にピートモスやハイドロボールを厚めに敷きましょう。
それぞれの役割は、
- ヤシガラは、表面に小さな穴が無数に空いており、そこにたくさんの空気や水分を蓄えることが可能。また粒は荒めで粒子同士には適度な空間ができるので、余計な水分は流れていく性質を持っています。 それにより保水性・透水性・通気性に優れていており、多湿を好む種類が多い爬虫類には適しております。
- ピートモスも、土の保水性、通気性を高める効果を持っています。加えて粒子が細かく軽いので、生体が穴堀りした際ケージの底が露出せず汚れ防止にもなります。
- ハイドロボールは、粒が大きく軽いのでかさ増しに便利です。
下からハイドロボール→ピートモス→ヤシガラの順に敷くのが理想です。ピートモスは生体の身体を汚してしまうことが多々ありますので、ヤシガラを一番上に敷きましょう。
これが基本となる飼育環境です。多湿を好む種類の場合は霧吹きをして湿度を上げましょう。そのままでも湿度40%程になるので調整がし易いです。
フトアゴヒゲトカゲのように乾燥を好む種類にはピートモスをウォールナッツサンド等に変えると湿度も下がり丁度よくなると思います。
掃除を楽に清潔に
上述した飼育環境に加えて、トビムシを入れると清潔に保たれます。トビムシは人や生体にも害がなく生体の排泄物を分解し土を綺麗にしてくれる益虫です。放っておくだけで繁殖しますので少し入れるだけで掃除の手間が省けます。
生体に対して、大きいケージであれば排泄物を除去せずともトビムシが全て分解してくれ1年くらいはそのままでも大丈夫です。しかしケージの大きさや生体の排泄頻度によっては分解が追いつかない場合があるので、心配であれば目立つ糞だけピンセットで除くのがオススメです。
掃除の頻度が減ることで、生体への刺激を少なくでき、落ち着きやすくなるのもメリットです。凶暴な種類の飼育も格段に楽になります。
↑マレースジオ
餌食いをよくする環境
餌を食べてもらうためにはまず、爬虫類が環境に慣れ落ち着く必要があります。よくある手段として餌の種類を変えるという方法がありますがそれは小手先に過ぎません。
爬虫類、特にヘビは野生下で死肉をも喰らいますので餌と認識している限り普通は食べます。
ではなぜ餌を食べないのか?それは環境に慣れておらず落ち着いていないからです。
我々人間ですら、慣れない環境で知らない人から与えられた食べ物は食べないでしょう。
爬虫類にとっては人間は恐怖の対象であるため尚更のことです。
そのため爬虫類は人がいる環境には慣れにくいのでシェルターを置いたり、植物を茂らすことで人目を避け、身を隠すことで生体は落ち着くことができます。
そして環境に慣れて初めて餌を食べようとします。
種類・個体によって落ち着く環境が違うので、いくつかシェルターを用意し、よく生体が入っているシェルターがその子の好みだと把握することができます。
例えばシェルターは2個おいて、1つは水を入れたもの、もう1つは湿らせた水苔を入れたもの…のように別の環境のものを用意することでその生体の好みがわかります。
植物に関しては、フェイクグリーンを使えば枯れることなく簡単に自然っぽさを演出することができます。
更にこだわりたい方は日当たりを良くしてガジュマルなどの大きめの植物を植えて小さな森を再現するのも最高かと思います。
餌の与え方
ピンセットから食べる個体は問題ないのですが、それでも食べない場合はお湯なとで温めた餌をシェルターの前に置いておく、チラつかせると餌付くことが多いです。
置き餌の場合は置いてからその場を離れなるべく一目のつかない環境を用意してあげると良いです。
注意点ですが、神経質で凶暴な個体にやりがちな怒らせ食い(生体が餌として認識せず怒って噛みついくるタイミングに合わせて口に餌を入れる方法)は避けた方がいいです。
ピンセットの先が口内に刺さりマウスロットになる可能性があります。
マウスロットとは、呼吸器系や消化器系に細菌が感染してしまう口内炎で、拒食してしまい最悪の場合死んでしまいます。
↑ナンダ(アルビノ)
まとめ
爬虫類が落ち着き、餌食いをよくするためには爬虫類が好み、落ち着ける環境を用意する必要があります。それはなるべく自然を再現すること。広いケージを用意し、床材にヤシガラやピートモス、ハイドロボールを敷く…加えてトビムシを入れることにより排泄物を分解し清潔を保ってくれます。更にシェルターや植物を用意することで爬虫類はそこに身を隠し落ち着くことができ、環境に慣れると餌食いがよくなります。
これは爬虫類だけでなく、カエル等の両生類も同じように飼育できます。
湿度の調整をして乾燥〜多湿を好むあらゆる爬虫類・両生類を楽に清潔に飼育できるかなり万能な環境ですので、是非お試しください。生き物たちとより良い関係を築いていきましょう。
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