グランディスヒルヤモリの紹介
今回はヤモリの中では珍しい昼行性のヤモリ、ヒルヤモリについてです。
そのヒルヤモリの中でも最大級とされる緑と赤の鮮やかな鱗が特徴のグランディスヒルヤモリをご紹介します。
動きが速くハンドリングには向かず、脱走にも注意が必要ですが、飼育自体は難しくなく初心者でも飼育可能です。
樹上棲で高さのあるケージが必要ですが、横幅はそれ程必要ないのでワンルームでも余裕をもって飼育できるヤモリです。
この記事では、グランディスヒルヤモリについて以下の内容をまとめております。
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- 特徴
- 飼育環境
- 給餌
- 日々のメンテナンス
特徴
生息地
マダガスカル
形態
[体長]25〜30cm
性格
臆病な性格で触ると逃げたり噛んだりしてきます。
そのためハンドリングには不向きです。
メンテナンス時などで捕まえなければいけない場合は直接触れるず、熱帯魚用のソフトネットで優しく捕まえましょう。
寿命
約10〜15年
飼育環境
ケージ
縦長サイズ
樹上棲爬虫類で体を縦向きにして壁に張り付いていることが多いので、縦長サイズのケージにしましょう。
[飼育可能ケージ]横幅30cm奥行30cm高さ45cm
[推奨ケージ] 横幅45cm奥行45cm高さ60cm
ゆとりを持ったケージ
生体が窮屈に感じるとストレスを感じます。
鼻をぶつけてケガをする恐れも少なくためなるべく広いケージを用意しましょう。
またかなりのスピードがあり給餌やメンテナンス時に脱走される恐れがあるので、そのためにも広いケージが良いかと思います。
通気性が高いもの
高温多湿な環境を好む種類ですが、通気性も重要になってきます。
どこかしらにメッシュ加工やフタが網状になっているケージを使いましょう。
床材
ハイドロボール+ピートモス+ヤシガラ
ハイドロボールは通気性に優れており、
ピートモスとヤシガラは保水性に優れています。
またハイドロボールは一粒が重く、ピートモスは粒子が細かいので、そう簡単にはケージの底が露出しないので底の汚れ防止にもなります。
これらの床材を混ぜて、ほぼ毎日霧吹きをすることで多湿な環境を再現できます。
トビムシ
トビムシは爬虫類の排泄物を分解してくれるのでケージ内を清潔に保つのに役立ってくれます。
これにより清掃も大きなフンを取り除くだけでよくなるのでメンテナンスがかなり楽になります。
※トビムシはヤシガラ等から自然に湧くこともあります。ダニと間違える方も多いようですが、駆除する必要はありません。
水入れ
飲み水用です。
やや大きめの水入れの方が湿度を保ちやすいので個人的には全身が入るくらいの水入れがあると安心です。
隠れ家(シェルター)
狭くて暗い環境を好む爬虫類は多いので、隠れ家としてシェルターがあると落ち着いてくれる場合があります。
落ち着くことで環境に慣れると状態も良くなり、餌をよく食べてくれる傾向にあります。
グランディスヒルヤモリは多湿な環境を好むのでウェットシェルターを置いておくとより良いかと思います。
ヒーター
高温を好むためヒーターは必須です。
樹上棲ですので、ケージの上面に付けるタイプのヒーターがオススメです。
ライト
バスキングライト
またヒーターの代わりにバスキングライトを使うのも良いかと思います。
バスキングライトは日光を再現するライトで、昼行性であるグランディスヒルヤモリにも適しております。
下記の必須である紫外線ライトと兼用になっているものも販売されており、使いやすくて個人的にはオススメです。
紫外線ライト
紫外線にはB波(UVB)が含まれており、昼行性であるグランディスヒルヤモリはUVBが必要です。
UVBは餌に含まれるカルシウムの吸収に必要なビタミンD3の生成を促します。
UVBの照射量が少ないと骨・歯・甲羅などが発達せず、クル病などを引き起こす可能性があります。
登り木
樹上棲のため必ず登り木は用意しましょう。
流木やフェイクツリーを使ってレイアウトを楽しめるのも樹上棲爬虫類の魅力です。
温度・湿度計
温度・湿度の管理は1度単位で重要ですので、感覚に頼らず必ずケージ内に温度・湿度計を用意しましょう。
給餌について
餌
与えられる餌の種類は、
- 虫類(主食)
- 人工飼料
- フルーツ
とヤモリの中では比較的幅広い食性をしております。
ただ警戒心が強く食い付きがあまり良い方ではないので、ピンセットから食べるのはなかなか難しいため、冷凍コオロギ等はオススメしません。
主食は生き餌のレッドローチやコオロギを与えるのが良いです。
個人的にはレッドローチの方が管理がしやすくオススメです。
人工飼料を与える場合は、同じ樹上棲で昆虫食のクレステッドゲッコー用のものを与えましょう。
フルーツはバナナやみかんを与えると食べます。
栄養の偏りを防ぐために、あくまでメインを虫類にしてたまに人工飼料やフルーツを与えるのが最良かと思います。
またカルシウム不足になるので、必ずカルシウムパウダーを餌にかけて与えましょう。
頻度(目安)
ベビーのうちは少量の餌をほぼ毎日与えるのがいいかと思います。
成体に近づいたら餌の量を減らして、2〜3日に1回程度に抑えるようにしましょう。
餌が足りなくなってくると肋骨が浮いてきたりするので、痩せている場合は餌の量を増やすようにしましょう。
逆に太ってきた場合は餌の量を減らしましょう。
肥満は爬虫類にとって命取りになりかねないので餌の頻度には要注意です。
日々のメンテナンス
水換え
出来れば毎日、最低3日に1回は水換えしましょう。
水は浄水よりも水道水の方が腐りにくくオススメです。
温度管理
温度は25〜30度を保ちましょう。
そしてヒーターやライトでホットスポットを作ってください。
ホットスポットの温度は32〜35度くらいです。
湿度管理
湿度は60%前後です。
なるべく毎日霧吹きをし、乾燥しやすい時期(特に冬)は念入りに霧吹きしてください。
清掃
フンや尿は小さいが壁にすることが多いです。
可能な限りピンセットで取り除き、取れないものは霧吹きで洗い流し、床材に埋もれるようにすれば上記のトビムシが分解してくれます。
トビムシを入れない場合はなるべく綺麗に保ち、床材の交換も月1くらいで行うのが良いです。
トビムシを入れてる場合は1年中交換しなくても大丈夫だと言われております。
グランディスヒルヤモリは動きが素早く、逃げると捕まえるのが大変でなるべく掃除の頻度を少なくしながら綺麗に保つのが安全かと思います。
そのため特別な理由がなければトビムシを入れることをオススメします。
販売価格、販売場所
価格(目安)
1〜2万円
場所
爬虫類ショップではよく見かけます。
爬虫類を扱うペットショップやホームセンターでもたまに販売されていることがあります。
また爬虫類イベントだと高確率で見つかります。
まとめ
以上がグランディスヒルヤモリの紹介です。
閲覧いただきありがとうございました。
写真では伝わりづらいですがとても美しいヤモリです。
樹上棲爬虫類の中でも飼育しやすく、小スペースで飼育可能なため初めての方でも飼育可能かと思います。
また樹上棲なので流木などをつかってレイアウトを組むのも楽しさの1つです。
興味のある方はぜひ爬虫類ショップやイベントで探してみてください。
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